第8回目は、鹿児島県産業会館内にあります、鹿児島ブランドショップさんに伺いました。鹿児島の特産品が一堂に並ぶお店です。運営するのは「公益社団法人鹿児島県特産品協会」で、同建物内に事務所もあります。
※以下 桜:桜島ミュージアム、帖:帖佐さん。
館内!天井が高くて、商品数に圧倒されます。
桜:こんにちは!本日はよろしくお願いいたします。早速なのですが、鹿児島ブランドショップさんの仕組みについてお伺いしてもよろしいでしょうか?様々な部署や役割があるイメージなのですがよくわからなくて、、、。
帖:こんにちは。今日はよろしくお願いします。 こちらの〈鹿児島ブランドショップ〉を運営しているのは「公益社団法人鹿児島県特産品協会」で、私もその一員です。 特産品協会の事業内容として現在は「県特産品の宣伝・紹介」「販路拡大」「商品開発支援」「情報収集・発信」が主になり、 当初は「県特産品のPRや紹介」が主な役割でしたので県特産品が一堂に展示される〈鹿児島ブランドショップ〉が誕生しました。鹿児島ブランドショップは「かごしまの特産品の総合展示場」です!去年50周年を迎えました。
桜:おお!おめでとうございます!
帖:当初は、パンフレットや県特産品がショーケースに並んだ展示場で、県内外の方に PRや商品紹介など「みてもらうこと」がメインで、あまり販売はしていませんでしたが、 時代の流れや、お客様の求められるものの変化によって、鹿児島県内の特産品をPRから販売、 販売の斡旋までさせていただいています。 県の特産品に関する様々なことをお仕事にしている感じです。
桜:「かごしまの特産品の総合展示場」というコンセプトだったのですね!
帖:お客様の中には、百貨店や小売店のバイヤーも多いので、 ここに来れば鹿児島の特産品が分かるように情報や品数を揃えています。同じ薩摩焼でも様々な地域や企業のものがあります。 椿油も桜島と、三島村の商品も置いてありますね。 お客様のご要望に応じて「焼き物であれば○○さんや△△さんの商品がありますよ。」という商談の場にもなります。
桜:こちらに置く商品の基準はありますか?
帖:そうですね、まず県外産のものはだめですね。県特産品ですから(笑)あとは、鹿児島の素材とか、鹿児島で作っているとか、 県内の生産者や製造企業等の商品を取り扱っています。
薩摩切子や竹細工、民芸品や郷土人形:鹿児島神宮の郷土玩具や、帖佐人形、垂水人形など。 げたんは:下駄の歯に似た形なので、鹿児島弁で「げたんは」というネーミング。黒糖を使ったおやつ。 雀の学校:味も数種ある(株)大阪屋製菓のつくる豆菓子。 お茶:全国2位のお茶の産地のお茶がずらり。
桜:県外向けのPRとして、百貨店での催事などもされているのですか?
帖:こちらのブランドショップではないのですが、特産品協会の流通企画課という部署が、宣伝・PR及び販路拡大を目的とした、 全国の百貨店での観光物産展やイベント・催事への参加やメディアによるPRなどしています。 主催のイベントだけでなく、デパ地下や共催する小さなイベントを含めると、年間80〜100件ほど開催して、 鹿児島の特産の魅力を宣伝しています。 他にも、販路先である全国の百貨店やスーパー、店舗さんの斡旋や企業間の相談にも乗ります。 ある企業さんのお困りごとを聞いて、「○○さんが解決してくれそうだから連絡してみようか」など、 少しでもお役に立つことをしています。 ブランド支援センターという部署では、新商品開発に関してアドバイザー派遣をしたり、 年に1回「かごしまの新特産品コンクール」の開催をしたりしています。 皆さん、コンクールに向けて年に1回は新商品を出そうと取り組んでいらっしゃるところも多いですね。 セミナーや講演会も開催し、それらは、新商品開発の促進や、様々な企業間の情報や知識の交流の場になります。 新商品をみると、お互いに勉強になりますし!
NHK大河ドラマ「西郷どん」関連の商品がこんなにも!特産品は観光にも関係しています。
桜:鹿児島の特産品のスペシャリストですね。ジャンルごとに取り揃えている品数が多く、長年の情報収集がなせる場の活かし方ですね。これだけの商品がありますが、鹿児島県の特産品の特徴はありますか?
帖:他県にはない多彩な商品ですよね。南北600キロにわたる南北に長い風土なので、 本土にはない離島の独特の文化や生活様式、歴史、自然など、地域柄があると思います。 奥が深いし、歴史がありますよね。それぞれに地域の違いがあり、様々な商品があります。
◎龍門司焼:県内には焼き物がたくさんあるが、それぞれの地域で土や釉薬、形も様々。門司焼は加治木で採れる土や植物の釉薬を使用するそう。(http://ryumonjiyaki.jp/)
◎沖永良部 芭蕉布:奄美大島の大島紬も有名だが、沖永良部にも芭蕉布(ばしょうふ)と呼ばれる、暑い夏にぴったりな、サラリと涼しい手触りの織物。バナナ(実芭蕉)の仲間の糸芭蕉の繊維を織り、草木染で糸を染色する。100%オーガニック。(https://okinoerabu-bashofu.jp/index.html)
桜:そういえば、先ほど、桜島の椿油以外に三島村の椿油もお取り扱いがあるとおっしゃいましたが、違いってどのように感じられていますか?
帖:オイルそのものの違いはなかなか無いと思いますが、地名やネーミングで桜島は強いですよね。 ご存知の方が多い。ただ、三島村も有名な産地で、リピーターも多く、人気があるなどの話をすると、お客様も納得されます。 収穫された産地や、商品のバリエーションが違うので比較はできますね。御社の桜島の椿油はハンドクリームとネイルオイル、 三島村は石けんですね。売れるものづくりをされてますよね。デザインもおしゃれですし。
桜島つばきハンドクリーム。キレイに梱包されています。
桜:帖佐さんは男性ですが、椿油はお使いになりますか?
帖:なかなか使わないですね(笑)あ、でもハンドクリームは使います。でも女性ほど気を使わないので、、、(笑) 年配の方が、昔ながらの使い方で、つげ櫛に油をつけて髪をといたり、肌になじませたりというのがあるけれど、 今後は、男性や若い人が使っていけるような商品開発が進めばいいですよね。幅広い年代にも使ってもらいたいですね。
桜:そうですね〜。日々の暮らしに、幅広い年代に使っていただけたら嬉しいです!最後の質問ですが、鹿児島ブランドショップが今後どのような場になっていってほしいという希望はありますか?
帖:県外向けPRやビジネスの場の話を多くしましたが、ここは県内の方にも県特産品を知ってもらうきっかけの場です。県特産品の愛用促進もしているので、イベントも開催します。ここに来れば鹿児島の特産品を見ることができたり、触ったり、学んだりできる場所なので、気軽に訪れてもらって、県特産品を知ってもらいたいです。もっと他にも見たい商品がある場合には、ぜひ、現地を紹介するので、現地に行ってもらいたいです。現場をみて「こうやって作ってるんだ」ということを知ると、例えば「切子って高いよね」と感じていても、作る工程や手間を知れば、その商品の価値と値段が一致して納得して購入することができますよね。「安いから買う」のではなく、技術や素材、手間など知って、納得して購入すれば人にまた教えたり、商品の良さを伝えたり、どんどん口コミでも広まっていきますよね。地元民である鹿児島の方や、もちろん観光客の方でも、鹿児島PR隊が1人でも増えてくれたら嬉しいです!
桜:―鹿児島PR隊!私もなりたいです!こうやって現地取材させていただいて、毎回勉強になります。地元の方にも遊びに来てほしいですね。鹿児島の特産品のことで困りごとがあれば訪ねに来ますね!今日はありがとうございました!
本日お話を伺った帖佐さん(一番左)とスタッフのみなさん。
住所:鹿児島市名山町9−1 県産業会館1階(駐車場5台あり 朝日通り電停より徒歩1分)
電話:099−225−6120
FAX:099−223−0755
営業時間:午前9時〜午後6時
店休日:年末年始
ホームページ:http://www.k-p-a.jp/
※2017年時のインタビュー記事です。
「桜島の椿油」は、桜島産のヤブツバキのみを使った、国産100%植物油です。椿油は、オレイン酸の含有量が植物油の中で最も高い約85%。酸化しにくいオイルで、約6%ビタミンEも含まれているため、軽い紫外線防止効果もあります。
人間の肌の皮脂に近いオレイン酸を多く含む椿油は、肌馴染みがよく、しっかりとお肌の保湿をしてくれます。オレイン酸は、体内で合成もされますが、直接塗布することでより効果的に皮脂を補い、水分の蒸発を防ぎます。角質層の「バリア機能」を整え、乾燥肌の強い味方です。※オイリー肌の方でもお肌の状態に合わせてお使いいただけます。
弊社には2種の椿油があります。昔ながらの椿油(加熱圧搾法)と新しい“生搾り”の椿油(非加熱圧搾)です。加熱圧搾の椿油は、搾油した椿油を濾過することで従来の特有の香りを最小限に抑えました。非加熱圧搾の椿油は、1粒1粒種を選別し、良質な種だけ使用。時間をかけて沈殿や濾過を繰り返した高品質の椿油。用途に応じて、椿油を選べるのが魅力です。